中高生のカラーコンタクトレンズの不適切使用で高い頻度で眼合併症が発症しています
公開日:2018.11.05
中高生をはじめ、幅広い年齢層で人気のカラーコンタクトレンズですが、不適切な購入や使用が問題となっています。
購入の際の眼科医の処方と購入後の定期検査が推奨されてはいますが、強制力はありません。
宇津見眼科医院(横浜市)院長の宇津見義一先生の小・中・高校生を対象とした10万人規模の全国調査でカラーコンタクトレンズの使用実態について報告によれば、6~8割が処方箋なしでカラーコンタクトレンズを購入し、検査も受けておらず、眼合併症が高率に認められたとのことでした。
カラーコンタクトレンズの使用は、特に高校生・中学生、特に中学生で急速に広がっているとのことでした。(高校生で6.5倍、中学生25.5倍)
一般眼科・病院での購入は少なく、医師の処方を必ずしも必要としないインターネットや通信販売、雑貨店などが圧倒的に多いとのことでした。
コンタクトレンズを使用することでよく見られる合併症にアレルギー性結膜炎と角膜障害があります。
カラーコンタクトレンズ使用者では、アレルギー性結膜炎が中学生で20.0%、高校生で31.4%、角膜の傷および角膜炎・角膜潰瘍はそれぞれ80.0%、57.0%と、視力障害に直結する角膜障害が高率に見られたとのことでした。(2015年の調査。2017年発表)
カラーコンタクトレンズ使用でのトラブルを減少するためには、眼科医の処方のもとにカラーコンタクトレンズを購入し、購入後も定期的に検査を受けることが重要です。
(中高生のカラーコンタクトレンズ使用による合併症には、角膜の傷、角膜炎、角膜潰瘍、角膜のむくみ、角膜新生血管、アレルギー性結膜炎などがあります)
カテゴリー: 患者様へ
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