傷の治りを良くする水療法
水療法は、もともと古典的な治療法です。
私も詳しいことは知りませんが、以前調べていた時は西洋で行われていた古い治療法というところまでは分かりました。
私が水療法をはじめて知ったのは、中村天風口述「いつまでも若々しく生きる」を読んだ時でした。
この方法には何かあるとピンと来たのです。
ちょうどその頃、知り合いのドクターが私に二重の切開の手術をやってほしいとご来院されました。
医療関係者は、医師、看護師問わず普段のハードワークのせいか腫れや内出血が出やすい人が多いのですが、このドクターは特に腫れや内出血が出やすい人でした。
私の手術を受ける前に他のドクターの手術を受けていますが、その時は腫れがひどくて、物を見ようとしても二重に見えてしまい(複視)、車の運転もできないとおっしゃっておられました。
私が担当するようになってから、そこまでひどい腫れにはならなくなりましたが、それでも腫れや内出血が普通の人の何倍も出てなかなか治りませんでした。
それで何度目かの手術の時に、水療法を勧めました。
これはタオルやガーゼを水で湿らせ、術後時間がある時は可能な限り患部に当てておくというものです。
通常のクーリングでは、氷水などで冷やすよう指示を出しますが、これは普通の温度の水道水で行います。
タオルが熱をもってきたら、交換します。
このようにしていると、
1.患部が熱を持たない
2.湿った状態を保てる(湿潤療法)
3.濡れたタオルが血液を吸い取ってくれるのでかさぶたができない
という効果が出ます。
このドクターが抜糸に来られた時は、いつもと全然違う治りの良さでした。
ただし、私が直観的に良いと思っているだけで、一般には認められた方法ではないので、これまでごく少数の信頼関係が厚い患者様にしかお伝えしてきませんでした。
目頭切開の手術をお受けになられた患者様が術後かさぶたを大きく作ってしまって傷が開いてしまい、傷跡が気になるとのことで本日傷跡修正術を行いました。
今回もかさぶたを作って傷の状態を悪くしてしまうのではないかと心配されていたので、この水療法をお教えしました。
傷跡をきれいに治したい患者様、かさぶたを作ってしまう患者様にこの方法は有効です。
ぜひ、お試しください。
この説明で分からない時は、お尋ねください。
本日、10年ぶりにご来院された患者様からいただきました。
フランスに6年ほど行かれていて帰国されたとおっしゃっておられましたが、おしゃれなお菓子です。さすがにセンスが良いですね。
お心遣いありがとうございました。
こちらは、癌の再発予防に高濃度ビタミンC点滴療法に通われている患者様から年始のご挨拶にいただきました。
お心遣いありがとうございました。