ポセンシアクリニックのキャンセルポリシー
昨日は特殊な目頭切開をした患者様の抜糸を行いました。
通常目頭切開と言えば、目を大きくしたり平行型にしたりしますが、目頭の下側のしわを目立たなくして欲しいというご要望でした。
かなり特殊なご要望だと思うのですが、そのようなご要望の方は時々いらっしゃいます。
基本的には、目頭切開を行うだけでも引っ張られて下眼瞼のしわが薄くなることが多いのですが、それに段差を修正する手術や余分な皮膚を切り取る手術を加えて目頭のしわを目立たなくさせることが多いです。
今回の患者様は目頭の形を一切変えることなく、しわだけを目立たなくさせて欲しいというご要望で、難易度が高い手術になります。
どこまでできるか分かりませんが、できる限りやってみますと言って手術を引き受けました。
昨日の抜糸時にはかなりしわが目立たなくなっており、患者様もとても満足されておられました。
この患者様は、手術の予約をされた当日の朝、体調が悪くなったとご連絡がありました。
体調不良ということで手術延期としました。
あるクリニックでは、当日キャンセルは手術費用100%のペナルティがかかります。
その人の為に確保していた手術時間がまるまる空いてしまいますから、経営という立場からは当日キャンセルに100%のペナルティがかかるのは当然と言えば当然です。
ホテルでも旅行会社でも当日キャンセルは100%のキャンセル料です。
しかし、私たちの仕事は医療です。
例えば、38度の熱が出ている時、患者様の方でキャンセル料100%は困りますから手術を受けますと言われても、まともな医師なら体調が良くなってから来て下さいと断るのが当然です。
ゴホゴホ咳をされながら手術を行うのも危険です。
また病気でなくても身内のご不幸などと重なることもあるかもしれません。
そのため、目白ポセンシアクリニックでは1回の延期は認めています。
ただし、あくまで延期であってキャンセルの場合はキャンセル料100%いただいています。
その人の為にお取りしていた時間がまったく無駄になるので当たり前のことですし、法律でも認められていることです。
また、事前に連絡がなく来られない場合も100%キャンセル料をいただいています。
来れない連絡もしないのは、社会常識がなさ過ぎます。
後日、この患者様からメールが来ました。体調は良くなったが、いつ手術を受けられるか分からないから返金して欲しいという内容でした。
当日キャンセルは通常100%キャンセル料がかかるが、体調不良という理由があったので特別に延期を認めましたが、手術を受けないのであればキャンセル扱いで手術費用は100%キャンセル料に充当しますという内容でスタッフからメールの返信を送りました。
すると、「キャンセルの扱いについて把握しておらず申し訳ございませんでした。早急ですが明日は手術が可能でしょうか、時間は何時でも構いません」とすぐにメールが返ってきました。
ご予約をお取りして手術を行い、ご満足いただきました。
社会は契約で成り立っています。
その人の為に時間をお取りするのだから、約束をできる限り守るのが常識です。
その約束を守れなかったら次でカバーする、それが健全な考え方です。
患者様の中には自分の都合ばかり考えて相手の都合を考えない方がいらっしゃいますが、そういった方は人生がうまく行ってない人が多いようにお見受けします。
相手にも良く、自分にも良い結果になるにはどうしたら良いか、WIN-WINの関係を築いていくのが世の中をうまく生きていくコツです。
これは仕事でもプライベートでも何にでも当てはまる大原則です。
自分が約束を守らないなら、誠実な人は自分の周りから消えていきます。お互い利用し合い、何かあれば出し抜こうとする人間関係しか成り立たなくなります。
約束を守ろうと心がけることが幸せに生きる為に大原則になります。