目頭切開法は術式により結果が違ってくるので、自分がどうなりたいのかカウンセリングまでにはっきりとさせましょう
昨日は、目頭切開の手術が2件ありました。
私が勤務医の時は、目頭切開と言えばせいぜい月に1件くらいの手術だったので、当院の目頭切開はかなり症例数が多いです。
午前中にご来院されたのは、デザイナーの方でした。
デザイナーなので、かなり形には気を遣って手術を行いました。
当日夜、メールをいただきました。
「永久先生 様
ご担当様
本日目頭切開の施術をしていただきました、○○です。
帰宅後傷を冷やして落ち着いてきて痛みも全くなく驚いています。
やはり傷ですので多少の赤みはありますが、殆ど目立ちません。
今回初めての整形手術でとても不安だったのですが、無知故わからない事をごちゃごちゃと質問してしまったのに対して一つひとつ丁寧に答えとそれを解消できる方法の提案をして下さったのと、だったらこの手術も一緒に…と軽く考えてしまったところに、すぐに傷が増えて目立ちますと言って下さった時に目立たないようにという私の要望を覚えていて下さって非常に安心しました。
帰宅した後、目頭切開だけなのですぐ綺麗!とはならないですが、手術をする事を説明していた友人に顔が変わったというより自信持った顔して表情が明るくなったともう言ってもらえました。
私自身も手術後の顔を見てやっと正面を向いてお話できるようになれると思いました。
21年間悩んでたのがなくなって今から抜糸後のメイクや、傷の治る3ヶ月後が非常に楽しみで、いただいた薬を毎日これから飲み続けて減っていくのが綺麗へのカウントダウンのようです。
あと傷が綺麗に治ったらどうなるかわかりませんが上まぶたが憧れの目頭からのまつげが綺麗に見える末広の二重になっています。
運が良かったらとおっしゃっていましたが運が良かったみたいで、とても嬉しいです。このまま綺麗な二重になれたら良いなと思っています。
長くなってしまいましたが本当にありがとうございました。
抜糸の際に感想もお渡ししたいと思っておりますがまず感謝を伝えたくてメールさせていただきました。」
解説をしていきます。
目頭切開と一口に言っても、いろんなやり方があります。
通常、他のクリニックではひとつの術式しかできない先生が多いのですが、当院ではいろんなやり方で目頭切開を行っています。
いろんなやり方があるのは、それぞれの手術法で結果が違ってくるからです。
他院のカウンセリングでは、患者様が、「目頭切開やりたいです」とおっしゃり、「分かりました」と手術の手続きを進めていくような簡単なカウンセリングで終わることが多いようですが、当院ではまず患者様がどうなりたいのかをじっくりとお聞きします。
どうなりたいかをお聞きしないと最善の術式が選べず、良い結果にならないからです。
そのところをなかなか分かってもらえないことが多く、「どうなりたいって目頭切開をしたいのです」などととんちんかんなこと答える患者様が時々いらっしゃいます。
目頭切開をしたいと思ったのは、自分の顔を見て何か改善したいと思ったからであって、いきなり目頭切開の手術を受けたいと思うはずはないのです。
少なくとも、目元をもっと魅力的にしたいとか、漠然とでも自分の希望があり、それを実現するためには目頭切開の手術を受ければ良いのではないかと判断されたということになります。
今回のように離れ目を改善したいのなら傷跡が最小限になるミニZ法で対応できますが、平行型にしたいという注文があると、ミニZ法だけでは対応できません。
上部形成術も組み合わせるか、W法や拡大型Z法で対応するかなど、他の選択肢を考えないといけなくなります。
このようになぜ目頭切開の手術を受けたいかをしっかりと伝えていただくことが、最善の術式を選択し、最善の結果に結びついていきます。
例えば、華やかな目元にしたくて目頭切開の手術を希望したが、私から見て華やかな印象にするには目頭切開よりも、全切開法の方が効果が出るとお伝えすることもあります。
この方の場合、離れ目が気になる、目の下のしわが気になる、左側のまつ毛が逆さまつげ気味で改善したいとのことでした。
ミニZ法で離れ目は確実に改善できます。目の下のしわは薄くなると思われますが、改善の度合いはやってみないいと分かりません。逆さまつげについては本来、上部形成や全切開法で行う方法であり、本当に改善したいのなら上部形成も受けて下さいとお伝えしました。
しかし、傷をなるべく少なくというご希望だったので、傷が増えることをお伝えすると、ミニZ法だけで良いということになりました。
逆さまつげは、ミニZ法でも改善することもあるので、期待せず、改善したらラッキーくらいの気持ちでいて下さいとお伝えしていたのですが、改善したようです。
私の力ではなく、患者様の体質ですが、ご希望が叶って良かったと思いました。