10年前に受けた埋没法の糸がまぶたの裏側から出てきて抜糸を行った他院埋没法の抜糸の患者様
10年前にK美容外科で行った埋没法の抜糸のご相談に患者様がご来院されました。
この患者様は10年前に1点留で手術を受け、手術後2年したら左側が取れてきたので再度1点留で留めなおしてもらったとのことでした。
2週間前から左側に違和感を感じるようになり、白目の目頭の部分が赤く充血するようになり、自分でまぶたを引っ張って見てみたところ、ヒモのようなものがまぶたの裏側から出ているのを発見しました。
眼科を受診すると、確かに異物はあるが何か分からないから、手術を受けたクリニックに連絡して、以前のカルテも残っているだろうから検診して処置をしてもらうように言われました。
手術を受けたクリニックに電話すると、カルテは残っていないし、抜糸をするなら8万円かかると言われたそうです。
その話を聞いて、私もびっくりしました。
カルテの保存義務は法的には5年間なのでないと言われても文句は言えませんが、普通何かあった時のために残しているだろうし、自分のところで行った埋没法の糸が出ているかもしれないのに、そのまま放置して何とも思わないのでしょうか。
当院であれば、気分的にはずしたいなど患者様都合による抜糸は費用をいただきますが、トラブルが発生した場合の抜糸は何年経っても無料で行います。
その患者様もそのクリニックの対応にショックを受けたとおっしゃっておられました。
急いでインターネットで情報を集め、目白ポセンシアクリニックを見つけて受診されたとのことでした。
目白ポセンシアクリニックでは、埋没法の抜糸のカウンセリングは単に話をするだけでなく、手術室に移動してもらい、診察も行っています。
まぶたの裏側をひっくり返すと、糸らしき異物がまぶたの裏側から出てきました。
このように異物が明らかに露出しているケースでは急いで抜糸(異物除去)を行わないといけません。
まぶたを傷つけている可能性も十分考えられます。
ご本人は本日はとりあえず話だけ聞くつもりで予約を取ったそうですが、素直に本日除去することに応じてくれました。
明日から仕事とのことでしたが、裏側から糸が出ているケースでは裏側から抜糸を行い、まぶたの表面は傷つけないので、お化粧は問題なくしていただけます。
明日からのお仕事は恐らく問題なく行けることをお伝えしました。
まぶたの裏から糸が露出している場合、先生によっては露出している部分だけを切除する先生がいらっしゃいますが、それでは一部糸が体内に残ったままになってしまいます。
そのため、目白ポセンシアクリニックでは、可能な限り糸の全体を取るようにしています。
糸が切れないように軽く引っ張ってずるずると全部が引っ張って取り出せる時もありますが、糸の結び目などでひっかかりがあると引っ張っても取れず、それでも無理に糸を引っ張ると、糸が切れてしまいます。
そのため、軽く引っ張って糸が抜けない時は、まぶたの裏側を切開して糸を取り出すことになりますが、これも上手に行えば、切開しても腫らさずに取り出すことができます。
切開しないといけないのか、引っ張って取り出せるかはケースバイケースなので、実際にやってみないと分かりません。
この患者様にも、切開の用意をして手術に臨みましたが、糸を軽く引っ張るとずるずると糸が残らず全部取り出せ、切開しないで済んだのでホッとしました。
患者様は手術前から緊張されており、糸を取りだしてもまだ体を固くして緊張しています。
「取れましたか?」と聞かれるので、「取れましたよ」と答えると、やっと少し体の力が抜けて、泣き出されました。
取り出した糸をお見せしました。
経年変化で脱色して透明になっており、写真の糸の左半分はまぶたに露出していたので目のゴミが糸の周囲に付着して少し太く見えています。
つまようじで示した部分が糸の結び目の跡で、結び目がほどけてまぶたの裏側に糸が露出したようです。
目白ポセンシアクリニックでは、自院で行った埋没法の糸の抜糸は、気分的に取りたくなったとか、ご本人の術後のケアが悪かったなど患者様都合のものでなければ無料で抜糸していますので、安心してご来院下さい。
またこれまで当院では、通常の埋没法を行ってまぶたの裏側から糸が出たケースはありません。技術的にも十分気を付けて手術を行っています。