埋没法の何点留か糸の数え方はクリニックによって違います
愛知県で埋没法の手術を受けた患者様が抜糸ご希望でご来院されました。
昨日、私は名古屋まで勉強に行っていたので奇遇ですが、このようなシンクロニシティは良く起こります。
昨年の6月に埋没法の手術をお受けになられましたが、右側がはずれてしまい、右だけ9日前に手術を受けたら幅が広く、引きつったようになったので抜糸をしてほしいとのことでした。
何点留かお聞きすると、3点留だとのことでした。
9日前に手術をお受けになられたばかりなのでまだ前回の手術跡が残っており、確かに3ヶ所傷がありました。
私はまだ日が浅いし、この傷の上から探せば糸は簡単に取れると楽観的に思っていました。
ところが外側から長めの糸が出てきましたが、他の2ヶ所からいくら糸を探しても糸が見つかりません。
普通、3点留というと、3本糸が入っていますが、そのクリニックの先生は3ヶ所穴を開けても、1本しか糸を入れない方法でやっているように思われました。
糸の本数で何点留か決めているクリニックが多いですが、クリニックによっては糸の本数でなく、開けている穴の数で何点留か決めているところもあるので、この数え方でも間違えではありませんが、今回のように他院のものであると何本糸が入っているのか分からなくなることがあります。
私は患者様に手術室で待ってもらうよう伝え、そのクリニックのHPを見ましたが、具体的な手術方法の記述はなく、その先生と面識がありましたが、悪い先生ではないので電話すれば教えてくれるのではないかと思いましたが、日曜日は休診日でした。
患者様に、糸は1本しか見つかっていないが、1本で手術をやっている可能性がある、もしこれ以上探すなら切開して探すが、これ以上探しても見つからない可能性の方が高いので手術を終了しても良いか、お聞きすると、手術を終了して良いとのことでしたので、手術を終えました。
起きて鏡で見ていただくと、ご来院時の不自然な感じは改善しています。
やはり糸はすべて取れているように見えます。
とりあえず心配であれば、明日手術を受けたクリニックに何本糸を入れていたのか電話で聞いて下さい。
そして経過をみていただき、現在自然な感じになっているので、このままでよければそのまま放置していただき、糸が残っていてその糸が原因でまだ形がおかしいようなら無料で追加の手術を行います。
ただし、その場合、切開で探さないと見つからない可能性が高いです、とお伝えしました。
まれにこのようなケースがあるので、ご心配な方は前もっと手術を受けたクリニックに何本糸が入っているかお問い合わせください。